タデアイの栽培と生葉染め 塩もみ法と品種の検討

タデアイは藍染め原料として日本では古くから栽培され、身近な天然染料として用いられてきた。布全体を染める日本の伝統的な技法の藍染めは、発酵建ての工程があり、日数と熟練を要する作業である。比較的簡便な生葉染めという方法があり、新鮮な葉を粉砕してタデアイのジュースに布を浸すだけで染まる。この生葉染めの中でも最も簡便な方法と考えられるのが生の葉に塩を入れ揉みだし、布を入れて染色する塩もみ法である。インターネットなどでは塩もみ法が紹介されているが、染色時の分量、使用したタデアイの品種、測色などの詳細な情報が記載されている文献はない。本研究では、塩もみ法により、タデアイの品種間で染色性に違いが生じるか、染...

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Published in東京家政学院大学紀要 Vol. 63; no. 63; pp. 79 - 85
Main Authors 金澤, 奈名子, 池永, 楓, 佐々木, 麻紀子, 田巻, 智子, 石綱, 史子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 東京家政学院大学 2023
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ISSN2186-1951
2434-7922
DOI10.32295/kaseigakuinkiyo.63.0_79

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Summary:タデアイは藍染め原料として日本では古くから栽培され、身近な天然染料として用いられてきた。布全体を染める日本の伝統的な技法の藍染めは、発酵建ての工程があり、日数と熟練を要する作業である。比較的簡便な生葉染めという方法があり、新鮮な葉を粉砕してタデアイのジュースに布を浸すだけで染まる。この生葉染めの中でも最も簡便な方法と考えられるのが生の葉に塩を入れ揉みだし、布を入れて染色する塩もみ法である。インターネットなどでは塩もみ法が紹介されているが、染色時の分量、使用したタデアイの品種、測色などの詳細な情報が記載されている文献はない。本研究では、塩もみ法により、タデアイの品種間で染色性に違いが生じるか、染色布の素材による染色性の違いを明らかにすることを目的として、栽培と染色を行った。その結果、塩もみ法でも、絹とウールの素材で染色性は高く、栽培から染色までの工程を体験できる教育活動への活用が期待できることが示された。
ISSN:2186-1951
2434-7922
DOI:10.32295/kaseigakuinkiyo.63.0_79