経肛門的腫瘍摘出による小開腹を行わない腹腔鏡下前方切除術を行った1例
今回われわれはnatural orifice specimen extraction(以下NOSE)を応用した,病変摘出の際小開腹創を必要としない,経肛門的腫瘍摘出transanal specimen extraction(以下TASE)による腹腔鏡下前方切除術を行った1症例を経験した. 手術の実際:腫瘍肛門側を閉鎖後,直腸を離断し開放した.切除腸管をナイロンバックにて被覆し経肛門的に腫瘍を摘出した.アンビルヘッドを装着し腹腔内に還納した.鏡視下にて直腸断端をpurse-string sutureし自動吻合器にてsingle staple technicにて吻合した. 結果:出血量は120ml...
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Published in | 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 67; no. 4; pp. 273 - 278 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本大腸肛門病学会
2014
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Subjects | |
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ISSN | 0047-1801 1882-9619 |
DOI | 10.3862/jcoloproctology.67.273 |
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Summary: | 今回われわれはnatural orifice specimen extraction(以下NOSE)を応用した,病変摘出の際小開腹創を必要としない,経肛門的腫瘍摘出transanal specimen extraction(以下TASE)による腹腔鏡下前方切除術を行った1症例を経験した. 手術の実際:腫瘍肛門側を閉鎖後,直腸を離断し開放した.切除腸管をナイロンバックにて被覆し経肛門的に腫瘍を摘出した.アンビルヘッドを装着し腹腔内に還納した.鏡視下にて直腸断端をpurse-string sutureし自動吻合器にてsingle staple technicにて吻合した. 結果:出血量は120ml,手術時間は4時間23分であった.術後鎮痛剤は2日間で3回必要であった. 結語:TASEによる腹腔鏡下前方切除術は小開腹がなく整容性に優れ術後疼痛も軽減でき新しい低侵襲手術として容認性があると考えられた. |
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ISSN: | 0047-1801 1882-9619 |
DOI: | 10.3862/jcoloproctology.67.273 |