生薬製剤「松寿仙」及びその構成生薬の in vitro におけるマクロファージ活性に及ぼす影響

滋養強壮剤として, クマザサ (Sasa kurinennsis MAKINO et SIBATA) の葉のエキス, アカマツ (Pinus densiflora SIEB. et ZUCC) の葉のエキス及びオタネニンジン (Panax ginseng C. A. MEYER) の根のエキスを調合してつくられた生薬製剤「松寿仙」のマクロファージ活性に及ぼす影響について in vitro での刺激によるサイトカイン産生能を指標として検討した.その結果, マウスの腹腔侵出マクロファージに対して, マクロファージの産生するサイトカインであるマクロファージ遊走因子, インターロイキン-1α(Inte...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 50; no. 6; pp. 523 - 528
Main Authors 富岡, 秀雄, 小屋, 佐久次, 佐竹, 史明, 中村, 正, 倉茂, 達徳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 2000
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:滋養強壮剤として, クマザサ (Sasa kurinennsis MAKINO et SIBATA) の葉のエキス, アカマツ (Pinus densiflora SIEB. et ZUCC) の葉のエキス及びオタネニンジン (Panax ginseng C. A. MEYER) の根のエキスを調合してつくられた生薬製剤「松寿仙」のマクロファージ活性に及ぼす影響について in vitro での刺激によるサイトカイン産生能を指標として検討した.その結果, マウスの腹腔侵出マクロファージに対して, マクロファージの産生するサイトカインであるマクロファージ遊走因子, インターロイキン-1α(Interleukin-1α; IL-1α)及び腫瘍壊死因子(Tumor necrosis factor-α: TNF-α)の産生を促進する効果があることが確認された.また, この「松寿仙」のマクロファージに対する作用は, 主として「松寿仙」を構成しているクマザサの抽出物中に含まれていること, その作用機作は細菌等に含まれるリボ多糖体等とは異なることを示唆する成績が得られた.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.50.523