オフィスコンピュータを用いた大学病院輸血部のシステム開発

わが国における輸血業務へのコンピュータの導入は, 日本赤十字血液センター(日赤)で1979年頃から開発が進み, すでに軌道に乗った運用がなされている1)2). しかし病院においての利用は他の臨床検査の分野に比較しても立ち遅れており, 最近ようやくいくつかの報告例を見るに至った. しかしその利用方法では, 輸血業務全体に亘りシステム化している施設はごく少なく3), そのほとんどは患者の輸血情報及び検査結果の検索やその集計, または血液バッグの入出庫管理のみにとどまる施設が多い4)~7). 幸い当院管轄の大阪府血液センターでは, 早くからコンピュータシステムによる業務が行なわれていて1)2), 血...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 33; no. 4; pp. 440 - 446
Main Authors 大久保, 進, 大西, 修司, 石田, 萠子, 安永, 幸二郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会 1987
日本輸血学会
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ISSN0546-1448
1883-8383
DOI10.3925/jjtc1958.33.440

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Summary:わが国における輸血業務へのコンピュータの導入は, 日本赤十字血液センター(日赤)で1979年頃から開発が進み, すでに軌道に乗った運用がなされている1)2). しかし病院においての利用は他の臨床検査の分野に比較しても立ち遅れており, 最近ようやくいくつかの報告例を見るに至った. しかしその利用方法では, 輸血業務全体に亘りシステム化している施設はごく少なく3), そのほとんどは患者の輸血情報及び検査結果の検索やその集計, または血液バッグの入出庫管理のみにとどまる施設が多い4)~7). 幸い当院管轄の大阪府血液センターでは, 早くからコンピュータシステムによる業務が行なわれていて1)2), 血液バッグのバーコードの利用が可能であったことから, 今回本学オンラインネットワークシステム開発の一環として, 輸血業務のトータルシステム化を目標に, 約90本のプログラムと45画面からなる独自のシステム構成で, 第一次開発を終了し, その成果をあげているので報告する.
ISSN:0546-1448
1883-8383
DOI:10.3925/jjtc1958.33.440