術前診断し腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した重複胆嚢の1例
症例は43歳,男性,健康診断で胆石を指摘され,手術目的で当科入院となった.US,CTで胆嚢内腔を2つ認め,一方の内腔に胆石を認めた.点滴静注胆道造影(DIC)では2つの胆嚢と,それぞれ独立した胆嚢管が別々に総胆管に開口している所見が得られ,重複胆嚢と診断し,腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術中胆道造影では,2本の胆嚢管は術前のDIC通り,別々に総胆管に合流することが確認された.病理組織学検査では2つの胆嚢は固有筋層までは独立していたが,漿膜から漿膜下層は連続していた.胆管損傷防止のために,術前,術中の胆嚢管の走向評価が大切である....
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Published in | 胆道 Vol. 17; no. 2; pp. 92 - 96 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本胆道学会
2003
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0914-0077 1883-6879 |
DOI | 10.11210/tando1987.17.2_92 |
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Summary: | 症例は43歳,男性,健康診断で胆石を指摘され,手術目的で当科入院となった.US,CTで胆嚢内腔を2つ認め,一方の内腔に胆石を認めた.点滴静注胆道造影(DIC)では2つの胆嚢と,それぞれ独立した胆嚢管が別々に総胆管に開口している所見が得られ,重複胆嚢と診断し,腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術中胆道造影では,2本の胆嚢管は術前のDIC通り,別々に総胆管に合流することが確認された.病理組織学検査では2つの胆嚢は固有筋層までは独立していたが,漿膜から漿膜下層は連続していた.胆管損傷防止のために,術前,術中の胆嚢管の走向評価が大切である. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando1987.17.2_92 |