連続成分採血装置を用いたリンパ球採取と患者におよぼす副反応の検討

成分採血装置による白血球の採取は, 当初顆粒球採取が感染症の補助治療法として行なわれてきた1). 近年リンパ球採取が免疫療法として行なわれるようになり, 生体腎移植術3), 多発性硬化症4), 重症筋無力症5), 全身性エリテマトーデス6), 慢性関節リウマチ7)などでのリンパ球除去療法, リンパ浮腫に対する自己リンパ球輸注療法, 最近では, LAK細胞誘導用のリンパ球採取8)として行なわれるようになってきた. リンパ球採取に対する採取効率や供血者の変化の報告9)10)は少ない. また, リンパ球採取は, 通常は健康な供血者を対象としているが, 治療フェレーシスにおいては, 疾患を伴う患者が対...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 35; no. 1; pp. 21 - 25
Main Authors 廣田, 彰男, 月本, 一郎, 重田, 勝義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会 1989
日本輸血学会
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ISSN0546-1448
1883-8383
DOI10.3925/jjtc1958.35.21

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Summary:成分採血装置による白血球の採取は, 当初顆粒球採取が感染症の補助治療法として行なわれてきた1). 近年リンパ球採取が免疫療法として行なわれるようになり, 生体腎移植術3), 多発性硬化症4), 重症筋無力症5), 全身性エリテマトーデス6), 慢性関節リウマチ7)などでのリンパ球除去療法, リンパ浮腫に対する自己リンパ球輸注療法, 最近では, LAK細胞誘導用のリンパ球採取8)として行なわれるようになってきた. リンパ球採取に対する採取効率や供血者の変化の報告9)10)は少ない. また, リンパ球採取は, 通常は健康な供血者を対象としているが, 治療フェレーシスにおいては, 疾患を伴う患者が対象となる. 本稿では, リンパ球の採取効率と患者におよぼす影響を調べ, 患者にできるかぎり負担のかからない採取条件を検討したので報告する.
ISSN:0546-1448
1883-8383
DOI:10.3925/jjtc1958.35.21