中咽頭癌に対する低侵襲手術と術後機能

【目的】当施設でおこなっている中咽頭癌側壁癌, 前壁癌に対する低侵襲手術について, その適応と限界, 術後機能について報告する. 【対象と方法】最近経験した中咽頭癌に対する低侵襲手術すなわち側壁癌に対するTransoral Lateral Oropharyngectomy, 前壁癌に対する経口的または舌骨上のアプローチによる腫瘍切除術症例について, 術後の経口摂取や構音機能についてEORTCのQLQ H&N35によるアンケート, 嚥下内視鏡検査 (VE) による他覚的嚥下機能評価をおこなった. 【結果】低侵襲手術で術後嚥下構音機能は良好に保存された. 【考察】皮弁による再建に術後の嚥下...

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Published in口腔・咽頭科 Vol. 26; no. 1; pp. 19 - 25
Main Authors 大上, 研二, 戎本, 浩史, 酒井, 昭博, 杉本, 良介, 飯田, 政弘, 西山, 耕一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔・咽頭科学会 2013
Subjects
tranoral lateral oropharyngectomy
低侵襲手術
経口的切除
舌根癌
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Summary:【目的】当施設でおこなっている中咽頭癌側壁癌, 前壁癌に対する低侵襲手術について, その適応と限界, 術後機能について報告する. 【対象と方法】最近経験した中咽頭癌に対する低侵襲手術すなわち側壁癌に対するTransoral Lateral Oropharyngectomy, 前壁癌に対する経口的または舌骨上のアプローチによる腫瘍切除術症例について, 術後の経口摂取や構音機能についてEORTCのQLQ H&N35によるアンケート, 嚥下内視鏡検査 (VE) による他覚的嚥下機能評価をおこなった. 【結果】低侵襲手術で術後嚥下構音機能は良好に保存された. 【考察】皮弁による再建に術後の嚥下機能を保存できる範囲として側壁では軟口蓋1/2を超える範囲まで, 舌根は約1/2までと考える. 腫瘍の部位と切除範囲によっては, 比較低侵襲手術で機能を損なうことなく治療できる可能性を示した.
ISSN:0917-5105
1884-4316
DOI:10.14821/stomatopharyngology.26.19