CIDPを合併し、γグロブリン大量療法が著効したMCTDの1例
【症例】24歳、女性【主訴】筋力低下【現病歴】96年より、レイノー現象、関節痛、日光過敏を認め、98年に発熱、血球減少、筋力低下、抗U1-RNP抗体単独陽性よりMCTDと診断。PSL 30 mg/日を開始し、経過良好であった。04年3月にPSL自己中止。10月より全身倦怠感、下肢筋力低下による歩行困難が出現。CK正常であったが、PSL 30 mg/日再開し、リハビリにて症状軽快した。05年1月にPSL 14 mg/日の時点で四肢の疼痛が出現。4月より、握力低下、四肢筋力低下を認め、PSL 30mg/日に増量したが、歩行困難となったため、5月25日精査加療目的で入院となった。【入院後経過】両上下...
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Published in | Nihon Rinsho Men'eki Gakkai Sokai Shorokushu Vol. 33; p. 108 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床免疫学会
2005
The Japan Society for Clinical Immunology |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1880-3296 |
DOI | 10.14906/jscisho.33.0.108.0 |
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Summary: | 【症例】24歳、女性【主訴】筋力低下【現病歴】96年より、レイノー現象、関節痛、日光過敏を認め、98年に発熱、血球減少、筋力低下、抗U1-RNP抗体単独陽性よりMCTDと診断。PSL 30 mg/日を開始し、経過良好であった。04年3月にPSL自己中止。10月より全身倦怠感、下肢筋力低下による歩行困難が出現。CK正常であったが、PSL 30 mg/日再開し、リハビリにて症状軽快した。05年1月にPSL 14 mg/日の時点で四肢の疼痛が出現。4月より、握力低下、四肢筋力低下を認め、PSL 30mg/日に増量したが、歩行困難となったため、5月25日精査加療目的で入院となった。【入院後経過】両上下肢の筋力低下、DTRの消失(アキレス腱反射は残存)を認めた。ANA陽性、抗DNA抗体陰性、抗U1-RNP抗体、抗SS-A抗体は陽性であった。髄液検査にて蛋白145 mg/dl、細胞数 2/3と蛋白細胞解離を認め、神経伝導速度検査にて両上肢のMCVの低下を認めた。CIDPと診断し、γグロブリン大量療法(0.4 g/kg/day×5日間)を施行。1週目より独歩可能、3週目よりMMT、DTR正常化し、神経伝導速度も改善傾向となった。【考察】MCTDに合併するCIDPはまれである。本症例ではガンマグロブリン大量療法が著効し、病態を考える上でも興味深く報告した。 |
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Bibliography: | 12-5 |
ISSN: | 1880-3296 |
DOI: | 10.14906/jscisho.33.0.108.0 |