市街地にて発生する汚染物質濃度の統計量に関するLES

障害物に囲まれた空間からのトレーサーガス点源発生を条件としたLES解析を行い, 既往の実験結果と比較した. 濃度場は計算結果の過大評価が見られたが, 歪み度や変動強度などの規格化された値については良好な結果の 一致が確認された. 確率密度分布も, 規格化された値に関する形状は実験との類似性が見られた. 濃度の分散の収支を確認すると, 対象空間内の流入気流に対して上流側の壁面近傍にて分散が生産され, その影響で平均濃度のピーク領域とはずれた領域で分散のピークが確認された. 分散の近似解析に用いられる時間スケール比を障害物空間内において求め, その分布の特性について考察した....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in生産研究 Vol. 65; no. 1; pp. 13 - 19
Main Authors 中尾, 圭佑, 加藤, 信介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 東京大学生産技術研究所 01.01.2013
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:障害物に囲まれた空間からのトレーサーガス点源発生を条件としたLES解析を行い, 既往の実験結果と比較した. 濃度場は計算結果の過大評価が見られたが, 歪み度や変動強度などの規格化された値については良好な結果の 一致が確認された. 確率密度分布も, 規格化された値に関する形状は実験との類似性が見られた. 濃度の分散の収支を確認すると, 対象空間内の流入気流に対して上流側の壁面近傍にて分散が生産され, その影響で平均濃度のピーク領域とはずれた領域で分散のピークが確認された. 分散の近似解析に用いられる時間スケール比を障害物空間内において求め, その分布の特性について考察した.
ISSN:0037-105X
1881-2058
DOI:10.11188/seisankenkyu.65.13