CT-Profile曲線を用いた胆石の質的診断

CTによる胆石の質的診断を目的とし, 149症例の術前CTを検討した. 方法は胆石の最大割面が得られるCT画像上で, 胆石の中心線上のCT値変化を曲線として表示(CT-Profile曲線)し, その曲線形状と日本消化器病学会胆石症検討委員会による肉眼分類を対比することにより行なった. CT-Profile曲線は, 曲線形状とCT値の検討より6型に分類された (CT-Profile分類). さらに, 胆石数を4個以下と5個以上の2群に分け, 肉眼分類との対比を行なうことにより各胆石の診断率を算出した. CT-Profile分類における診断率は, コレステロール胆石では純コレステロール石88%,...

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Published in胆道 Vol. 9; no. 4; pp. 289 - 297
Main Authors 岡山, 安孝, 飯田, 昌幸, 星野, 信, 後藤, 和夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本胆道学会 1995
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ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando1987.9.4_289

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Summary:CTによる胆石の質的診断を目的とし, 149症例の術前CTを検討した. 方法は胆石の最大割面が得られるCT画像上で, 胆石の中心線上のCT値変化を曲線として表示(CT-Profile曲線)し, その曲線形状と日本消化器病学会胆石症検討委員会による肉眼分類を対比することにより行なった. CT-Profile曲線は, 曲線形状とCT値の検討より6型に分類された (CT-Profile分類). さらに, 胆石数を4個以下と5個以上の2群に分け, 肉眼分類との対比を行なうことにより各胆石の診断率を算出した. CT-Profile分類における診断率は, コレステロール胆石では純コレステロール石88%, 混成石76%, 混合石94%であり, 極めて高い診断率を有したが, それに比較して色素胆石では, 黒色石51%, ビリルビンカルシウム石72%とやや劣っていた. また, 胆石全体の診断率は75%であった.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando1987.9.4_289