産婦人科領域感染症におけるcefclidinの基礎的・臨床的検討

新しく開発されたセファロスポリン系抗生物質cefclidin (CFCL) について産婦人科領域における基礎的・臨床的検討を行い, 次のような成績を得た。 1.CFCL1g投与時の血清及び後腹膜液濃度を測定し, 末梢血濃度は投与後30分で61.5±13.1μg/mlを示し, その後減少し, 6時間後2.8±1.8μg/mlを示した。後腹膜液濃度は, 1, 2, 4, 6時間で, それぞれ24.5, 21.0, 15.1, 10.2μg/mlを示した。 2.臨床試験は産婦人科領域感染症, 子宮付属器炎3例, 骨盤腹膜炎2例, 子宮留膿腫1例の計6例に投与し, 著効1, 有効3, 無効2であった。...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 40; no. Supplement4; pp. 579 - 584
Main Authors 北川, 道弘, 清水, 良明, 落合, 和彦, 佐々木, 寛, 恩田, 威一, 落合, 和徳, 小室, 順義, 寺島, 芳輝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1992
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Summary:新しく開発されたセファロスポリン系抗生物質cefclidin (CFCL) について産婦人科領域における基礎的・臨床的検討を行い, 次のような成績を得た。 1.CFCL1g投与時の血清及び後腹膜液濃度を測定し, 末梢血濃度は投与後30分で61.5±13.1μg/mlを示し, その後減少し, 6時間後2.8±1.8μg/mlを示した。後腹膜液濃度は, 1, 2, 4, 6時間で, それぞれ24.5, 21.0, 15.1, 10.2μg/mlを示した。 2.臨床試験は産婦人科領域感染症, 子宮付属器炎3例, 骨盤腹膜炎2例, 子宮留膿腫1例の計6例に投与し, 著効1, 有効3, 無効2であった。臨床的副作用及び臨床検査値異常は全例とも認められなかった。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.40.Supplement4_579