メカニカル・スペクトロスコピー : 振動でわかる原子のジャンプ

固体の弾性的振舞を詳しく調べると,小さな歪においても応力と盃の関係はヒステリシスを示し,大なり小なり力学的エネルギーの損失がある.その主な原因は,点欠陥や転位などによる緩和現象である.メカニカル・スペクトロスコピーは,そのようなエネルギー損失を周波数あるいは温度の関数として測定し,固体内の欠陥の構造や易動度を調べる実験手法である.金属中に固溶した軽元素を例として,その原理を解説する....

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Published in日本物理学会誌 Vol. 55; no. 6; pp. 409 - 419
Main Author 沼倉, 宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本物理学会 01.06.2000
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Summary:固体の弾性的振舞を詳しく調べると,小さな歪においても応力と盃の関係はヒステリシスを示し,大なり小なり力学的エネルギーの損失がある.その主な原因は,点欠陥や転位などによる緩和現象である.メカニカル・スペクトロスコピーは,そのようなエネルギー損失を周波数あるいは温度の関数として測定し,固体内の欠陥の構造や易動度を調べる実験手法である.金属中に固溶した軽元素を例として,その原理を解説する.
ISSN:0029-0181
2423-8872
DOI:10.11316/butsuri1946.55.409