酵素処理イソケルシトリンのスギ花粉症に対する有効性の検討
目的:アレルギーの有病率増加の一環境要因として、食生活の変化が注目されている。フラボノイドは、抗酸化作用、抗アレルギー作用(好塩基球からの化学物質、サイトカイン分泌、CD40リガンドの発現を抑制)を有する物質であり、我々はフラボノイド(酵素処理イソケルシトリン:EMIQ)の摂取がスギ花粉症の軽減に有効なのかをプラセボ対象二重盲検群間比較試験を行い検証してきた。2007年、2008年の試験ではEMIQ群は総症状スコア、結膜炎症状スコアを有意に抑制していたたが鼻炎症状スコアに有意差は認めていなかった。今回、EMIQ内服量を増量し、鼻炎症状に対しても有効かどうかを検証した。方法:プラセボ対照二重盲検...
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Published in | Nihon Rinsho Men'eki Gakkai Sokai Shorokushu Vol. 37; p. 162 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床免疫学会
2009
The Japan Society for Clinical Immunology |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1880-3296 |
DOI | 10.14906/jscisho.37.0.162.0 |
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Summary: | 目的:アレルギーの有病率増加の一環境要因として、食生活の変化が注目されている。フラボノイドは、抗酸化作用、抗アレルギー作用(好塩基球からの化学物質、サイトカイン分泌、CD40リガンドの発現を抑制)を有する物質であり、我々はフラボノイド(酵素処理イソケルシトリン:EMIQ)の摂取がスギ花粉症の軽減に有効なのかをプラセボ対象二重盲検群間比較試験を行い検証してきた。2007年、2008年の試験ではEMIQ群は総症状スコア、結膜炎症状スコアを有意に抑制していたたが鼻炎症状スコアに有意差は認めていなかった。今回、EMIQ内服量を増量し、鼻炎症状に対しても有効かどうかを検証した。方法:プラセボ対照二重盲検群間比較試験により、フラボノイド(酵素処理イソケルシトリン:EMIQ:三栄源エフ・エフ・アイ株式会社より供与)を200mg/day(前回は100mg/day)内服し、スギ花粉症状に対する有効性を、症状スコアにて評価した。2009年の花粉飛散後試験を開始(治療試験)し、期間は4週間とした。結果及び考察:本年の試験においては結膜炎症状スコアだけでなく、鼻炎症状スコアも統計学的有意に抑制されており、EMIQ内服量を増加することでより花粉症症状を抑制することが明らかとなった。適切なフラボノイドの摂取がスギ花粉症に対して有効であることが証明された。 |
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Bibliography: | 2-37 |
ISSN: | 1880-3296 |
DOI: | 10.14906/jscisho.37.0.162.0 |