病理学的因子からみたStage III大腸癌の再発危険因子

• Published in: 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 68; no. 2; pp. 68 - 74
• Main Authors: 諸橋, 一, 坂本, 義之, 橋爪, 正, 村田, 暁彦, 袴田, 健一, 伊藤, 卓, 森田, 隆幸, 小山, 基
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本大腸肛門病学会 2015
• Subjects: Stage III大腸癌; 予後規定因子; 再発; 補助化学療法
• ISSN: 0047-1801; 1882-9619
• DOI: 10.3862/jcoloproctology.68.68

大腸癌取扱い規約第8版に準じた病理学的因子からみたStage III大腸癌の再発危険因子を明らかにする．【対象・方法】1994～2003年に多施設から集積された治癒切除Stage IIIの303例を対象として再発危険因子をretrospectiveに解析した．【結果】再発転移は34.7％で，5年無再発生存率は62.7％，5年生存率は71.8％．再発危険因子の多変量解析で壁深達T4，リンパ節転移4個以上（N2-3），神経侵襲あり（PN1），壁外非連続性癌進展病巣（EX）陽性が有意な独立因子であった．壁深達T4の5年無再発生存率は50.5％（T3以下：73.6％），N2-3は45.6％（N1：73.8％），PN1は54.5％（PN0：71.2％），EX陽性は48.5％（陰性：74.6％）で有意に予後不良であった．【結論】Stage IIIの再発危険因子としてT4，N2-3，PN1，EX陽性が同定された．