フレイル大腸癌患者の周術期成績に対する術前リハビリテーション介入の影響
目的:フレイル大腸癌患者に対する術前リハビリテーション介入効果を評価する.方法:2014-2021年の大腸癌切除術症例を対象にフレイルvs.非フレイル患者,およびフレイル患者でリハビリテーション介入開始時期(術前介入群vs.術後介入群)の短期成績を比較した.結果:フレイル64例,非フレイル78例でフレイル群は高齢,貧血,低栄養状態が多かった.術後合併症はフレイル群に呼吸器(10.9%:0%,p=0.003)・心臓血管(9.4%:0%,p=0.006)障害が多かった.フレイル患者のリハビリテーション介入は術前群33例,術後群31例で術前群にECOG PS2以上が多かった(51.5%:19.4%,...
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Published in | 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 75; no. 3; pp. 114 - 123 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本大腸肛門病学会
2022
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Subjects | |
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ISSN | 0047-1801 1882-9619 |
DOI | 10.3862/jcoloproctology.75.114 |
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Summary: | 目的:フレイル大腸癌患者に対する術前リハビリテーション介入効果を評価する.方法:2014-2021年の大腸癌切除術症例を対象にフレイルvs.非フレイル患者,およびフレイル患者でリハビリテーション介入開始時期(術前介入群vs.術後介入群)の短期成績を比較した.結果:フレイル64例,非フレイル78例でフレイル群は高齢,貧血,低栄養状態が多かった.術後合併症はフレイル群に呼吸器(10.9%:0%,p=0.003)・心臓血管(9.4%:0%,p=0.006)障害が多かった.フレイル患者のリハビリテーション介入は術前群33例,術後群31例で術前群にECOG PS2以上が多かった(51.5%:19.4%,p=0.007).合併症(術前群:術後群)は全Grade(30.3%:54.8%,p=0.047),Grade2以上(21.2%:48.4%,p=0.022)で術前群が術後群より少なかった.内容は呼吸器障害(3.0%:19.4%,p=0.037)が術前群で少なかった.結語:フレイル大腸癌患者に対する術前からのリハビリテーション介入は合併症軽減に有効と示唆された. |
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ISSN: | 0047-1801 1882-9619 |
DOI: | 10.3862/jcoloproctology.75.114 |