スポーツチームの実力発揮をリーダーシップから考える チームと個人の観点から
スポーツチームでは, チームの目標達成に向けて, 個人のモチベーションを高め, その個人の力をチーム全体の活動に損失なく結集しようとする. リーダーシップは, そこで展開するチームの諸活動に影響を与え, チームの実力発揮, 目標達成へと導く上で重要な役割を果たす. ここで用いるチームとは, Salas, Dickinson, Converse, & Tannenbaum(1992)に依拠して, "共通の目標や目的の達成に向けて, 相互依存的かつ適応的に影響を及ぼし合う2名以上の人々でから成る集合である. また, メンバーにはそれぞれ特定の役割・職務があり, メンバーとして所属...
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Published in | スポーツ心理学研究 Vol. 40; no. 2; pp. 193 - 200 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本スポーツ心理学会
30.09.2013
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ISSN | 0388-7014 1883-6410 |
DOI | 10.4146/jjspopsy.2013-1383 |
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Summary: | スポーツチームでは, チームの目標達成に向けて, 個人のモチベーションを高め, その個人の力をチーム全体の活動に損失なく結集しようとする. リーダーシップは, そこで展開するチームの諸活動に影響を与え, チームの実力発揮, 目標達成へと導く上で重要な役割を果たす. ここで用いるチームとは, Salas, Dickinson, Converse, & Tannenbaum(1992)に依拠して, "共通の目標や目的の達成に向けて, 相互依存的かつ適応的に影響を及ぼし合う2名以上の人々でから成る集合である. また, メンバーにはそれぞれ特定の役割・職務があり, メンバーとして所属する期間に期限がある"ものと定義する. また, 実力発揮・成功するチームとは, 環境の変化に適応し, チームを支える個人の成長・成果とともに, 社会的関係の構築や競技種目での成績, それに関連する状態(主観的な成功感, 満足感など)という集合体としての成果を生み出すことのできるチームとする(Levi, 2011;Kleinert, Ohlert, Carron, Eys, Feltz, Horwood, Linz, Seiler, & Sulprizio, 2012). |
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ISSN: | 0388-7014 1883-6410 |
DOI: | 10.4146/jjspopsy.2013-1383 |