間欠的漸増負荷走行中の血中乳酸動態から推定されるパワーと中距離走能力との関係

本研究の目的は, 中距離走者を対象に間欠的な漸増負荷走行テスト (MART) を行い, La動態から推定されるパワーと中距離走能力との関係を検討することであった. 結果の要約を以下に示す. (1) V800m, V1500mと実験時の走力を表す最大パワー (Pmax) との間に有意な相関関係が認められた. (2) V800mとピークLa (PBLa) の60%値 (60%PBLa) を基準に算出したパワー (P60%La) , V1500mとPBLaの40%値 (40%PBLa) を基準に算出したパワー (P40%La) およびP60%Laとの間に有意な相関関係が認められた. 以上のことから,...

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Published in体力科学 Vol. 52; no. 3; pp. 285 - 294
Main Authors 内丸, 仁, 伊藤, 静夫, 原, 孝子, 青野, 博, 大庭, 恵一, 森丘, 保典, 雨宮, 輝也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本体力医学会 2003
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ISSN0039-906X
1881-4751
DOI10.7600/jspfsm1949.52.285

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Summary:本研究の目的は, 中距離走者を対象に間欠的な漸増負荷走行テスト (MART) を行い, La動態から推定されるパワーと中距離走能力との関係を検討することであった. 結果の要約を以下に示す. (1) V800m, V1500mと実験時の走力を表す最大パワー (Pmax) との間に有意な相関関係が認められた. (2) V800mとピークLa (PBLa) の60%値 (60%PBLa) を基準に算出したパワー (P60%La) , V1500mとPBLaの40%値 (40%PBLa) を基準に算出したパワー (P40%La) およびP60%Laとの間に有意な相関関係が認められた. 以上のことから, MARTが中距離走能力を反映するテストとして有用であること, また, P60%Laが800m走能力, P40%LaおよびP60%Laが1500m走能力を反映する評価指標の一つとして利用可能であることなどが示された.
ISSN:0039-906X
1881-4751
DOI:10.7600/jspfsm1949.52.285