巨礫の密集体からなる「瀬と淵」をなす河床地形について
山地河川木須川で巨礫が密集して作る, 流れの急な「瀬」と穏やかな「淵」をなす河床地形の特徴と成因について検討した. その結果, 瀬をなす巨礫の密集体は, 河岸および河床から局所的に供給された巨礫が大出水等で移動し, その際, 巨礫中でも大きな礫が岩盤にひっかかって他の礫をせき止め, 集積して安定する. そして, 密集体が存在する間, 下流側の岩盤河床が凹状に侵食され, 淵が形成される. しかし, 密集体を構成する礫は, 1つでも流下することがあると, 他のかみ合っていた礫も一斉に流下すると考えられる....
Saved in:
Published in | 堆積学研究 Vol. 47; no. 47; pp. 71 - 81 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本堆積学会
1998
|
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 山地河川木須川で巨礫が密集して作る, 流れの急な「瀬」と穏やかな「淵」をなす河床地形の特徴と成因について検討した. その結果, 瀬をなす巨礫の密集体は, 河岸および河床から局所的に供給された巨礫が大出水等で移動し, その際, 巨礫中でも大きな礫が岩盤にひっかかって他の礫をせき止め, 集積して安定する. そして, 密集体が存在する間, 下流側の岩盤河床が凹状に侵食され, 淵が形成される. しかし, 密集体を構成する礫は, 1つでも流下することがあると, 他のかみ合っていた礫も一斉に流下すると考えられる. |
---|---|
ISSN: | 1342-310X 1882-9457 |
DOI: | 10.4096/jssj1995.47.71 |