ナノDDS製剤の特性解析とその分析評価技術

ドラッグデリバリーシステム(druy delivery system; DDS)は生理活性物質の体内動態を制御して有効性や安全性を高めることを目的とする技術である. 特に, リポソームや高分子ミセル等を利用したナノDDS製剤は, 抗がん剤の臨床における適用拡大や安全性の向上, 核酸やペプチド等の新規モダリティーの医薬品としての応用を実現するための重要な技術として, 研究開発が活発になっている. 世界ではこれまでに10以上のリポソーム製剤が上市され, 2017年には急性骨髄性白血病治療薬としてダウノルビシンとシタラビンを同時に内封するリポソーム製剤VYXEOS TMが承認された. また, 最近で...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 139; no. 2; pp. 235 - 236
Main Authors 石原, 比呂之, 加藤, くみ子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.02.2019
日本薬学会
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:ドラッグデリバリーシステム(druy delivery system; DDS)は生理活性物質の体内動態を制御して有効性や安全性を高めることを目的とする技術である. 特に, リポソームや高分子ミセル等を利用したナノDDS製剤は, 抗がん剤の臨床における適用拡大や安全性の向上, 核酸やペプチド等の新規モダリティーの医薬品としての応用を実現するための重要な技術として, 研究開発が活発になっている. 世界ではこれまでに10以上のリポソーム製剤が上市され, 2017年には急性骨髄性白血病治療薬としてダウノルビシンとシタラビンを同時に内封するリポソーム製剤VYXEOS TMが承認された. また, 最近では世界で初となるsiRNA搭載脂質ナノ粒子製剤であるトランスサイレチン型家族性アミロイドーシス治療薬ONPATTRO TM (Patisiran)の臨床試験が終了し, 米国において承認されている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.18-00171-F