局所進行喉頭癌に対する喉頭亜全摘術CHEP 当科での22例の経験と拡大術式の可能性

「はじめに」当科では, 声門癌に対する喉頭機能温存手術として, (1)ラリンゴマイクロ下レーザー手術 (2)喉頭垂直部分切除術(vertical partial laryngectomy) (3)喉頭亜全摘術(supracricoid laryngectomy with cricohyoidoepiglottopexy:以下CHEP)を癌の浸潤範囲に応じて使い分けている. 局所進行声門癌, すなわちlateT2(声帯可動制限を認めるT2), T3, 一部のT4に対しては, 積極的にCHEPを施行しており, 現在までに22例を経験した1~3). 本稿では, 我々のCHEPの経験について述べる....

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Published in喉頭 Vol. 18; no. 2; pp. 68 - 72
Main Author 塩谷, 彰浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本喉頭科学会 2006
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ISSN0915-6127
2185-4696
DOI10.5426/larynx1989.18.2_68

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Summary:「はじめに」当科では, 声門癌に対する喉頭機能温存手術として, (1)ラリンゴマイクロ下レーザー手術 (2)喉頭垂直部分切除術(vertical partial laryngectomy) (3)喉頭亜全摘術(supracricoid laryngectomy with cricohyoidoepiglottopexy:以下CHEP)を癌の浸潤範囲に応じて使い分けている. 局所進行声門癌, すなわちlateT2(声帯可動制限を認めるT2), T3, 一部のT4に対しては, 積極的にCHEPを施行しており, 現在までに22例を経験した1~3). 本稿では, 我々のCHEPの経験について述べる. 「喉頭亜全摘術(CHEP)の切除範囲と適応」CHEPは, フランスで生まれ1990年代後半に急速に米国で普及し, 最近になり本邦でも行われるようになった手術である. CHEPの切除範囲を図1A-Cに示す. 切除範囲は垂直部分切除術と喉頭全摘術の中間といえ, 披裂部を除く甲状軟骨とその内容組織すなわち両側声帯, 仮声帯, paraglottic spaceを摘出するものである(図1A).
ISSN:0915-6127
2185-4696
DOI:10.5426/larynx1989.18.2_68