要支援・要介護高齢者を対象としたフレイルおよびプレフレイルと多面的な骨格筋評価との関連性

【目的】フレイルおよびプレフレイルの骨格筋を多面的視点から調査し,その特徴を明らかにする。【方法】通所リハ利用者73名に対しJ-CHS基準を用いてフレイル,プレフレイルに群わけを行った。調査項目はSMI,位相角,膝伸展筋力,SS-5,大腿筋厚,大腿筋輝度を測定した。2群比較は対応のないt検定を用いた。フレイルとプレフレイルの判別を従属変数とした二項ロジスティック回帰分析を実施し,有意な関連を認めた指標についてROC曲線によるカットオフ値を検討した。【結果】2群比較はSMI,SS-5,大腿筋輝度に有意差を認めた。二項ロジスティック回帰分析はSS-5(OR:1.31,95%CI:1.03-1.47...

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Published in日本予防理学療法学会雑誌 Vol. 4; no. 1; pp. 2 - 9
Main Author 中山, 大貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本予防理学療法学会 30.09.2024
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Summary:【目的】フレイルおよびプレフレイルの骨格筋を多面的視点から調査し,その特徴を明らかにする。【方法】通所リハ利用者73名に対しJ-CHS基準を用いてフレイル,プレフレイルに群わけを行った。調査項目はSMI,位相角,膝伸展筋力,SS-5,大腿筋厚,大腿筋輝度を測定した。2群比較は対応のないt検定を用いた。フレイルとプレフレイルの判別を従属変数とした二項ロジスティック回帰分析を実施し,有意な関連を認めた指標についてROC曲線によるカットオフ値を検討した。【結果】2群比較はSMI,SS-5,大腿筋輝度に有意差を認めた。二項ロジスティック回帰分析はSS-5(OR:1.31,95%CI:1.03-1.47)のみが抽出され,カットオフ値は14.6秒であった。【考察】フレイルとプレフレイルの識別においては立ち上がり動作等の筋パワーの評価が重要であり,筋パワーの指標であるSS-5のカットオフ値が明らかとなった。
ISSN:2436-9950
DOI:10.57304/jptp.JPTP-D-24-00002