左側横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術における術前3D-CT angiographyと術中ICG蛍光法によるリンパ節郭清範囲の検討

目的:左側横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術における術前3D-CT angiography(CTA)と術中ICG蛍光法によるリンパ流評価を駆使したリンパ節郭清範囲について検討する.対象と方法:左側横行結腸癌症例45例を対象とし,術前CTAでリンパ節郭清範囲を決定した.このうち15例は,術中ICG蛍光法によるリンパ流観察で郭清範囲を評価した.結果:術前CTAで決定したリンパ節郭清範囲は,中結腸動脈左枝領域21例,副中結腸動脈領域17例,左結腸動脈領域15例(重複あり)だった.これらを,術中ICG蛍光法によるリンパ流観察で評価すると,術前と比較し拡大と縮小郭清を1例ずつ認めた(郭清範囲変更率2/15=...

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Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 75; no. 2; pp. 53 - 62
Main Authors 森, 康一, 山岸, 茂, 田, 鍾寛, 後藤, 晃紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大腸肛門病学会 2022
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ISSN0047-1801
1882-9619
DOI10.3862/jcoloproctology.75.53

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Summary:目的:左側横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術における術前3D-CT angiography(CTA)と術中ICG蛍光法によるリンパ流評価を駆使したリンパ節郭清範囲について検討する.対象と方法:左側横行結腸癌症例45例を対象とし,術前CTAでリンパ節郭清範囲を決定した.このうち15例は,術中ICG蛍光法によるリンパ流観察で郭清範囲を評価した.結果:術前CTAで決定したリンパ節郭清範囲は,中結腸動脈左枝領域21例,副中結腸動脈領域17例,左結腸動脈領域15例(重複あり)だった.これらを,術中ICG蛍光法によるリンパ流観察で評価すると,術前と比較し拡大と縮小郭清を1例ずつ認めた(郭清範囲変更率2/15=13.3%).結語:左側横行結腸癌に対して術前CTAで決定したリンパ節郭清範囲を,術中ICG蛍光法によるリンパ流観察で評価することは有用な術式の可能性がある.
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.75.53