慢性期片麻痺者および四肢麻痺者の歩行における運動強度の特性
【目的】片麻痺者と四肢麻痺者を対象として歩行の運動強度を特定することと,市販の活動量計が示す運動強度と呼吸代謝計測装置の値を比較して,活動量計が示す値の妥当性を検証することである。【方法】対象は屋外歩行が自立している片麻痺者と四肢麻痺者の計2名で,呼吸代謝計測装置と市販の活動量計を用いて快適歩行の運動強度を計測した。【結果】片麻痺者では,歩行速度0.54m/s,運動強度は呼吸代謝計測装置で3.8METs,活動量計で2.2METsだった。四肢麻痺者では,歩行速度0.66m/s,運動強度は呼吸代謝計測装置で3.0METs,活動量計で2.3METsだった。両者とも活動量計の運動強度は有意差に低かった...
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Published in | 日本予防理学療法学会雑誌 Vol. 3; no. 2; pp. 39 - 44 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本予防理学療法学会
31.03.2024
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Summary: | 【目的】片麻痺者と四肢麻痺者を対象として歩行の運動強度を特定することと,市販の活動量計が示す運動強度と呼吸代謝計測装置の値を比較して,活動量計が示す値の妥当性を検証することである。【方法】対象は屋外歩行が自立している片麻痺者と四肢麻痺者の計2名で,呼吸代謝計測装置と市販の活動量計を用いて快適歩行の運動強度を計測した。【結果】片麻痺者では,歩行速度0.54m/s,運動強度は呼吸代謝計測装置で3.8METs,活動量計で2.2METsだった。四肢麻痺者では,歩行速度0.66m/s,運動強度は呼吸代謝計測装置で3.0METs,活動量計で2.3METsだった。両者とも活動量計の運動強度は有意差に低かった。【考察】今回の対象者では健常者の通常速度よりも遅かったが,自覚的には快適歩行だったため同等の運動強度が得られた可能性がある。また市販の活動量計では障害特性に応じた歩容のため低値だったと考えられる。 |
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ISSN: | 2436-9950 |
DOI: | 10.57304/jptp.JPTP-D-23-00019 |