原穴・背部兪穴・募穴の意義

原穴・背部兪穴・募穴の圧痛量値を測定し, 治療前と治療後の変化を観察した。圧痛量測定には, 木下式圧痛計を使用した。施術は, 虚証には補法, 実証には瀉法を行なった。補法は, ステンレス鍼1寸1番で浅刺とし随置鍼術を, 瀉法は, ステンレス鍼1寸6分3番で深刺とし呼吸の瀉法, 強雀喙術とした。また, 圧痛量値の2kg以上左右差のあるものには, 低値の方に単刺術, 高値の方に強雀喙術を用いた。標本は無主訴4例, 有主訴5例であった。 施術後の圧痛量値の変化はさまざまで, 圧痛量値の上昇したもの, 下降したものが約半数ずつあった。また, 背部兪穴と原穴の左右差は施術後0になるものはなく, より一層...

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Published in全日本鍼灸学会雑誌 Vol. 32; no. 4; pp. 288 - 293
Main Authors 竹之内, 診佐夫, 竹之内, 三志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 全日本鍼灸学会 1983
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Summary:原穴・背部兪穴・募穴の圧痛量値を測定し, 治療前と治療後の変化を観察した。圧痛量測定には, 木下式圧痛計を使用した。施術は, 虚証には補法, 実証には瀉法を行なった。補法は, ステンレス鍼1寸1番で浅刺とし随置鍼術を, 瀉法は, ステンレス鍼1寸6分3番で深刺とし呼吸の瀉法, 強雀喙術とした。また, 圧痛量値の2kg以上左右差のあるものには, 低値の方に単刺術, 高値の方に強雀喙術を用いた。標本は無主訴4例, 有主訴5例であった。 施術後の圧痛量値の変化はさまざまで, 圧痛量値の上昇したもの, 下降したものが約半数ずつあった。また, 背部兪穴と原穴の左右差は施術後0になるものはなく, より一層の増加と減少があらわれた。募穴は健康値に近似した。
ISSN:0285-9955
1882-661X
DOI:10.3777/jjsam.32.4_288