薬剤師による麻酔科医支援業務 手術室における薬剤施用準備

「緒言」慢性化する医師不足は, 今日の医療における最も重大な問題点であり, 国民に安心な医療体制を提供するといううえで, 国策レベルの問題ともなっている. 根本的には医師数そのものを増加させる必要があるが, 当面の打開策として, 不足あるいは偏在する医師問題に対して, 医師以外のメディカルスタッフが, どのように医師の業務を支援できるかが大きな課題となっている(平成19年12月28日付け医政局長通知). このような中, 医師が医業に専念できるように, 様々な医師支援業務が提案され, 平成20年度の診療報酬改定では, 診療録への記録業務など多くの医師支援業務に対して診療報酬が新たに創設されたこと...

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Published in医療薬学 Vol. 38; no. 1; pp. 34 - 42
Main Authors 山本, 譲, 板垣, 祐一, 山本, 久仁子, 小城, 香緒里, 粟屋, 敏雄, 小川, 聡, 神崎, 郁代, 松原, 和夫, 田﨑, 嘉一, 川守田, 早紀, 森田, 真樹子, 大滝, 康一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 01.01.2012
日本医療薬学会
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.38.34

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Summary:「緒言」慢性化する医師不足は, 今日の医療における最も重大な問題点であり, 国民に安心な医療体制を提供するといううえで, 国策レベルの問題ともなっている. 根本的には医師数そのものを増加させる必要があるが, 当面の打開策として, 不足あるいは偏在する医師問題に対して, 医師以外のメディカルスタッフが, どのように医師の業務を支援できるかが大きな課題となっている(平成19年12月28日付け医政局長通知). このような中, 医師が医業に専念できるように, 様々な医師支援業務が提案され, 平成20年度の診療報酬改定では, 診療録への記録業務など多くの医師支援業務に対して診療報酬が新たに創設されたことは, 記憶に新しいことである. 更に, 医療従事者の業務を高度化させて軽微な医業を医師以外にも行えるようにとの議論が活発化している(安心と希望の医療確保ビジョン会議). 特に, 2008年6月の「規制緩和に関する答申の中間報告書」では, 「慢性的な疾患・軽微な疾患については, 看護師が処置・処方・投薬ができるいわゆるナースプラクティショナーに相当する職能を導入する」と提言されている.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.38.34