六条皮性オオムギ系統「新系C179DH」および「北陸皮57号」のオオムギ雲形病抵抗性

オオムギ雲形病は,Rhynchosporium commune によって引き起こされ,葉身や葉鞘,穂などを侵して収量と品質の低下をもたらす.オオムギ雲形病菌は世界各地で病原性の変異が報告されており,日本でもレースの分化や変遷が報告されている.本報告では,抵抗性品種「Almerfelder」を交配親として得られた「新系C179DH」と「北陸皮57号」のオオムギ雲形病抵抗性の評価を行った.両系統は,国内で広く分布しているとされたレースJ-4aのみでなく,病原性の幅の広いレースJ-7および山形県で発生している雲形病菌に対して抵抗性を示した.「新系C179DH」と「北陸皮57号」はレースの多様化に対応...

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Published in北陸作物学会報 Vol. 55; pp. 23 - 26
Main Authors 荒井, 治喜, 長嶺, 敬, 山口, 修, 伊藤, 誠治, 関, 昌子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北陸作物・育種学会 2020
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ISSN0388-8061
2189-7417
DOI10.19016/hokurikucs.55.0_23

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Summary:オオムギ雲形病は,Rhynchosporium commune によって引き起こされ,葉身や葉鞘,穂などを侵して収量と品質の低下をもたらす.オオムギ雲形病菌は世界各地で病原性の変異が報告されており,日本でもレースの分化や変遷が報告されている.本報告では,抵抗性品種「Almerfelder」を交配親として得られた「新系C179DH」と「北陸皮57号」のオオムギ雲形病抵抗性の評価を行った.両系統は,国内で広く分布しているとされたレースJ-4aのみでなく,病原性の幅の広いレースJ-7および山形県で発生している雲形病菌に対して抵抗性を示した.「新系C179DH」と「北陸皮57号」はレースの多様化に対応した抵抗性育種素材として期待される.
ISSN:0388-8061
2189-7417
DOI:10.19016/hokurikucs.55.0_23