冠動脈バイパス術のTEEをいかに速く正しく記録するか ? —ひとりTEEと麻酔科医

麻酔科医はTEEの結果を直接術中管理に反映させることができるが, 忙しい麻酔管理中にいかに効率的にTEEを行うか, 正確に診断するかということは大きな問題である. TEEを効率よく行うためには, 診るポイント・診る順序を決める, 視覚的評価の多用, 外科医や人工心肺技士との画像の共有といった点が重要である. CABGにおいては局所壁運動異常, 左室機能, 動脈粥状硬化病変・弁疾患などの術前に認識されていない病変の評価を行い, さらにOPCABの場合には脱転時の圧迫所見, 三尖弁・僧帽弁逆流の増加がないかを併せて確認する. また, 種々のカテーテル, カニューレ留置のガイドとしての使用, 心内遺...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 25; no. 7; pp. 616 - 625
Main Authors 清野, 雄介, 野村, 実
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2005
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.25.616

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Summary:麻酔科医はTEEの結果を直接術中管理に反映させることができるが, 忙しい麻酔管理中にいかに効率的にTEEを行うか, 正確に診断するかということは大きな問題である. TEEを効率よく行うためには, 診るポイント・診る順序を決める, 視覚的評価の多用, 外科医や人工心肺技士との画像の共有といった点が重要である. CABGにおいては局所壁運動異常, 左室機能, 動脈粥状硬化病変・弁疾患などの術前に認識されていない病変の評価を行い, さらにOPCABの場合には脱転時の圧迫所見, 三尖弁・僧帽弁逆流の増加がないかを併せて確認する. また, 種々のカテーテル, カニューレ留置のガイドとしての使用, 心内遺残空気の確認は患者の安全を守るために役立つ.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.25.616