心臓血管外科における3R(修復・切除・移植)から3C(再生・クローン・創造)への転換

科学・技術の著しい進展によって,心臓血管外科領域でも3R(修復・切除・移植)から3C(再生・クローン・創造)へと治療手段に画期的な転換がみられる.ここでは外科の近代化のあゆみとともに心臓血管手術の発展を振り返り,さらに生命論,進化論においてみられる最近の変遷と,近年,急速に進められている再生医学,ゲノム医学,創造医学の動向について将来展望を含めて考えてみた.この自己組織化,自己再生という新しい生命医学への転換は,単なる技術的変革を超えて科学的,社会的,倫理的問題を抱えており,総合的な立場から慎重な検討が望まれる....

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 32; no. 5; pp. 261 - 266
Main Author 田邊, 達三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 2003
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Summary:科学・技術の著しい進展によって,心臓血管外科領域でも3R(修復・切除・移植)から3C(再生・クローン・創造)へと治療手段に画期的な転換がみられる.ここでは外科の近代化のあゆみとともに心臓血管手術の発展を振り返り,さらに生命論,進化論においてみられる最近の変遷と,近年,急速に進められている再生医学,ゲノム医学,創造医学の動向について将来展望を含めて考えてみた.この自己組織化,自己再生という新しい生命医学への転換は,単なる技術的変革を超えて科学的,社会的,倫理的問題を抱えており,総合的な立場から慎重な検討が望まれる.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.32.261