凍結肩に対する鏡視下関節包解離術は術後何ヵ月で症状が安定するのか

【目的】凍結肩に対する鏡視下関節包解離術後の成績調査し,可動域の回復過程を調査すること.【対象】3ヵ月以上の保存療法に抵抗する凍結肩に対して鏡視下関節包解離術を施行し,術後2年以上経過観察が可能であった43例43肩を対象とした.骨折,腱板断裂,手術既往のある症例は除外した.男性17肩,女性26肩,平均経過観察期間は27.9ヵ月.術前,術後3,6,12,18ヵ月,最終観察時の可動域,JOA scoreを調査した.【結果】屈曲,外旋,内旋はともに術後12ヵ月までその直前の値より有意に高値示した.外旋,内旋は最終観察時において術後12ヵ月と比し有意に高値であった.JOA scoreの合計点は,術後6...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 69; no. 1; pp. 117 - 120
Main Authors 柴田, 陽三, 柴田, 光史, 伊藤, 誠二郎, 新城, 安原, 南川, 智彦, 伊﨑, 輝昌, 三宅, 智, 蓑川, 創, 土井, 庸直
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2020
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.69.117

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Summary:【目的】凍結肩に対する鏡視下関節包解離術後の成績調査し,可動域の回復過程を調査すること.【対象】3ヵ月以上の保存療法に抵抗する凍結肩に対して鏡視下関節包解離術を施行し,術後2年以上経過観察が可能であった43例43肩を対象とした.骨折,腱板断裂,手術既往のある症例は除外した.男性17肩,女性26肩,平均経過観察期間は27.9ヵ月.術前,術後3,6,12,18ヵ月,最終観察時の可動域,JOA scoreを調査した.【結果】屈曲,外旋,内旋はともに術後12ヵ月までその直前の値より有意に高値示した.外旋,内旋は最終観察時において術後12ヵ月と比し有意に高値であった.JOA scoreの合計点は,術後6ヵ月で87±11.2点,術後12ヵ月で91.6±9.3点であった.また,術後12ヵ月に比し18ヵ月と最終経過観察時も有意に高値であった【結論】凍結肩に対する関節鏡視下関節包解離術後,症状の目標値への改善まで約6ヵ月かかり,その後も症状,機能の改善は継続する.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.69.117