Crl:CD(SD)ラットにみられた角膜類皮腫の1例

毒性試験に供するために5週齡で購入したCrl:CD(SD)系雄ラット1例の右眼球角膜に、数本の被毛を伴う白色の円形隆起巣(直径約2mm)が肉眼的に認められた。約1年後、隆起巣はその丸みを増して半球状を呈して被毛が脱落したことを除けば、他の部分の角膜、前眼部、中間透光体あるいは眼底に異常所見はみられなかった。生後59週齢で病理組織学的検査に供した結果、隆起巣はほぼ正常な皮膚に相当する構造、すなわち、表皮、真皮と皮膚付属器(毛包、毛根及び皮脂腺)及び皮下脂肪組織がみられたことから、角膜に発生した典型的な類皮腫と考えられた。...

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Bibliographic Details
Published inAnimal Eye Research Vol. 29; pp. 25 - 28
Main Authors 小川, 竜也, 山本, 哲弥, 小松, 真彦, 米山, 潤, 岡崎, 修三, 小澤, 直幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 比較眼科学会 2010
Japanese Society of Comparative and Veterinary Ophthalmology
Subjects
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ISSN0286-7486
2185-8446
DOI10.11254/jscvo.29.25

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Summary:毒性試験に供するために5週齡で購入したCrl:CD(SD)系雄ラット1例の右眼球角膜に、数本の被毛を伴う白色の円形隆起巣(直径約2mm)が肉眼的に認められた。約1年後、隆起巣はその丸みを増して半球状を呈して被毛が脱落したことを除けば、他の部分の角膜、前眼部、中間透光体あるいは眼底に異常所見はみられなかった。生後59週齢で病理組織学的検査に供した結果、隆起巣はほぼ正常な皮膚に相当する構造、すなわち、表皮、真皮と皮膚付属器(毛包、毛根及び皮脂腺)及び皮下脂肪組織がみられたことから、角膜に発生した典型的な類皮腫と考えられた。
ISSN:0286-7486
2185-8446
DOI:10.11254/jscvo.29.25