クロスカントリースキー競技における平昌オリンピックのコースプロフィール取得とプレ大会の公式記録からみるレースの展望 男子15km+15km スキーアスロン種目を対象として

「I はじめに」 スタートからフィニッシュまでの所要時間を競うスポーツ競技は多く存在し, 100m走のように10秒にも満たず勝負が決するものもあれば, フィニッシュまで数時間にも及ぶ競技もある. クロスカントリースキー競技はフィニッシュまでの所要時間(フィニッシュタイム)が長い種目が多い競技の1つであり, 登りや下りといった様々な起伏を有する雪上のコースをいかに短い時間で滑走できるかを競う競技である. コースの全長は, おおよそ0.8-1.6kmのスプリント種目と呼ばれる比較的短い距離から50kmといった長い距離にまで至る. このようなコースにおいて, 選手は起伏に合わせて様々な走法を駆使して...

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Published in体育学研究 Vol. 64; no. 1; pp. 249 - 263
Main Authors 谷中, 拓哉, 中里, 浩介, 藤田, 善也, 石毛, 勇介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 17.06.2019
日本体育学会
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Summary:「I はじめに」 スタートからフィニッシュまでの所要時間を競うスポーツ競技は多く存在し, 100m走のように10秒にも満たず勝負が決するものもあれば, フィニッシュまで数時間にも及ぶ競技もある. クロスカントリースキー競技はフィニッシュまでの所要時間(フィニッシュタイム)が長い種目が多い競技の1つであり, 登りや下りといった様々な起伏を有する雪上のコースをいかに短い時間で滑走できるかを競う競技である. コースの全長は, おおよそ0.8-1.6kmのスプリント種目と呼ばれる比較的短い距離から50kmといった長い距離にまで至る. このようなコースにおいて, 選手は起伏に合わせて様々な走法を駆使して滑走する. 競技は使用する走法によって大きく2つの種目に分類され, それぞれをクラシカル種目とフリー種目と呼ぶ. クラシカル種目は, コース内に設けられた2本のトラックと呼ばれる溝に合わせて, 左右のスキーを平行にして滑る.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.18050