GLP-1受容体作動薬の心血管イベントに対する効果と臨床上のポジショニング

糖尿病患者における心血管イベントの発症・進展を抑制することは,糖尿病治療の重要な目標のひとつである.glucagon-like peptide-1(GLP-1)受容体作動薬は,血糖依存性のインスリン分泌促進系薬剤として糖尿病治療に広く用いられている.2型糖尿病患者を対象とした大規模臨床試験では,一部のGLP-1受容体作動薬が心血管イベントの発症を有意に抑制することが報告されている.本稿ではGLP-1受容体作動薬に関する心血管安全性試験(cardiovascular outcome trials:CVOT)の結果を概説するとともに,糖尿病治療を行う上でのポジショニングを検討する....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本内科学会雑誌 Vol. 110; no. 11; pp. 2458 - 2464
Main Authors 稲垣, 暢也, 山根, 俊介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.11.2021
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.110.2458

Cover

More Information
Summary:糖尿病患者における心血管イベントの発症・進展を抑制することは,糖尿病治療の重要な目標のひとつである.glucagon-like peptide-1(GLP-1)受容体作動薬は,血糖依存性のインスリン分泌促進系薬剤として糖尿病治療に広く用いられている.2型糖尿病患者を対象とした大規模臨床試験では,一部のGLP-1受容体作動薬が心血管イベントの発症を有意に抑制することが報告されている.本稿ではGLP-1受容体作動薬に関する心血管安全性試験(cardiovascular outcome trials:CVOT)の結果を概説するとともに,糖尿病治療を行う上でのポジショニングを検討する.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.110.2458