オイルパーム廃棄残渣からのバイオエタノール生産

パームオイル製造産業で大量に排出されるパーム幹,パーム空果房 (Empty Fruit Bunch:以下EFB) 繊維の有効利用として非硫酸法によるバイオエタノール生産の可能性を検討した。パーム幹,EFB繊維はカッターミルおよびボールミルにより微粉砕前処理 (メカノケミカル法) を行い,さらにセルラーゼを含む酵素カクテルを用いて酵素糖化を行った。その結果ボールミル処理により効率的に酵素糖化が行えることが明らかになった。さらにこの糖化反応液を用いて酵母によるエタノール生産の検討を行ったところ,発酵阻害なく速やかにエタノールが生産できることが明らかとなった。以上の結果から,オイルパーム廃棄残渣から...

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Published in廃棄物資源循環学会論文誌 Vol. 20; no. 1; pp. 74 - 78
Main Authors 村上, 克治, 井上, 宏之, 矢野, 伸一, 滝村, 修, 澤山, 茂樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 廃棄物資源循環学会 2009
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Summary:パームオイル製造産業で大量に排出されるパーム幹,パーム空果房 (Empty Fruit Bunch:以下EFB) 繊維の有効利用として非硫酸法によるバイオエタノール生産の可能性を検討した。パーム幹,EFB繊維はカッターミルおよびボールミルにより微粉砕前処理 (メカノケミカル法) を行い,さらにセルラーゼを含む酵素カクテルを用いて酵素糖化を行った。その結果ボールミル処理により効率的に酵素糖化が行えることが明らかになった。さらにこの糖化反応液を用いて酵母によるエタノール生産の検討を行ったところ,発酵阻害なく速やかにエタノールが生産できることが明らかとなった。以上の結果から,オイルパーム廃棄残渣からのバイオエタノール生産が可能であるとともに,パームオイル製造産業におけるこれら廃棄残渣を含めたバイオマスの総合的利用の重要性が示唆された。
ISSN:1883-5856
1883-5899
DOI:10.3985/jjsmcwm.20.74