片脚立ち上がり運動における1Repetition Minimumの再現性

片脚立ち上がりができない健常成人を対象として,立ち上がりが可能となる最低限の重錘の重さ( 1Repetition Minimum:以下,1RM)を測定し,その再現性について検討した.対象は,30cm台からの片脚立ち上がりができなかった健常者10名の19脚である.転倒防止用ベルトを上部体幹に装着し,背部中央でフックに引っ掛けた.第1の滑車は起立する足底面の直上に設置し,重錘をつり下げる第2の滑車は,それよりも前方に設置した.重錘は5kgから開始し,できた場合には2kg軽く,できなかった場合には2kg重くして2回目を実施した.2kg変化させることで結果が変化した場合,1kgを変化させて1RMを求め...

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Published in高知リハビリテーション専門職大学紀要 Vol. 1; pp. 55 - 58
Main Authors 西村, 涼, 宮﨑, 登美子, 重島, 晃史, 稲岡, 忠勝, 山﨑, 裕司, 柏, 智之, 片山, 訓博, 平賀, 康嗣, 栗山, 裕司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 学校法人高知学園 高知リハビリテーション専門職大学 2020
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ISSN2435-2535
2435-2543
DOI10.15028/kochirehadai.1.0_55

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Summary:片脚立ち上がりができない健常成人を対象として,立ち上がりが可能となる最低限の重錘の重さ( 1Repetition Minimum:以下,1RM)を測定し,その再現性について検討した.対象は,30cm台からの片脚立ち上がりができなかった健常者10名の19脚である.転倒防止用ベルトを上部体幹に装着し,背部中央でフックに引っ掛けた.第1の滑車は起立する足底面の直上に設置し,重錘をつり下げる第2の滑車は,それよりも前方に設置した.重錘は5kgから開始し,できた場合には2kg軽く,できなかった場合には2kg重くして2回目を実施した.2kg変化させることで結果が変化した場合,1kgを変化させて1RMを求めた.再現性を検討するため日を変えて再度同様の手順で1RMの測定を実施した.19脚とも,牽引によって立ち上がりが可能となった.1RM値は,1日目4.9±3.0kg,2日目4.7±2.6kgであり,有意差を認めなかった.1日目と2日目の1RM値間の級内相関係数( 1 ,1 )は0.834であった.立ち上がりを成功させるうえで牽引は有効であり,今回の方法で求めた1RM値は良好な再現性を有するものと考えられた.
ISSN:2435-2535
2435-2543
DOI:10.15028/kochirehadai.1.0_55