軽度寒冷及び交通騒音曝露下における快適性評価の定量化
本研究は,熱的中立から寒冷側の熱条件および交通騒音条件下において人体の心理反応に及ぼす複合影響を定量的に捉え,新しい環境評価指標を作成・提案することを目的としている.作用温度(19, 22, 25, 28°C)・等価騒音レベル(46.6 dB(A):空調騒音;58.5, 72.9, 79.9, 95.5 dB(A):交通騒音)の組合せ20条件について,男子学生22名の被験者の申告を得た.その結果,熱条件は暑さだけでなくうるささに,音条件はうるささだけでなく暑さに有意に影響した.熱と音の両方が明らかに総合的快適性・不快性に影響した.熱的快適性・不快性と聴覚的快適性・不快性をそれぞれ軸とした,そし...
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Published in | 日本生気象学会雑誌 Vol. 41; no. 1; pp. 5 - 18 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本生気象学会
2004
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Subjects | |
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Summary: | 本研究は,熱的中立から寒冷側の熱条件および交通騒音条件下において人体の心理反応に及ぼす複合影響を定量的に捉え,新しい環境評価指標を作成・提案することを目的としている.作用温度(19, 22, 25, 28°C)・等価騒音レベル(46.6 dB(A):空調騒音;58.5, 72.9, 79.9, 95.5 dB(A):交通騒音)の組合せ20条件について,男子学生22名の被験者の申告を得た.その結果,熱条件は暑さだけでなくうるささに,音条件はうるささだけでなく暑さに有意に影響した.熱と音の両方が明らかに総合的快適性・不快性に影響した.熱的快適性・不快性と聴覚的快適性・不快性をそれぞれ軸とした,そして作用温度と等価騒音レベルをそれぞれ軸とした等快適線図および等不快線図が提案された.これらは新しい快適性指標として本実験条件の範囲内で有効であると考えられる. |
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ISSN: | 0389-1313 1347-7617 |
DOI: | 10.11227/seikisho.41.5 |