高分子シミュレーションにおけるマルチスケールモデリングと粗視化の方法
高分子シミュレーションにおけるマルチスケールモデリングと粗視化の方法について,特に散逸粒子動力学法などの粗視化粒子の運動方程式を解く方法と動的密度汎関数法などの密度分布関数の時間発展を解く方法の比較,検討を行い,主にこれまで筆者らが報告してきた結果を基にこれらの原理的な差異について議論した.微視的な背景を有する粗視化粒子の方法と巨視的な基礎方程式に基づく密度分布の方法とは互いに情報変換できる可能性があるが,依然として大きなギャップが存在していることが結論された.的確な比較検討を積み重ねることで,より定量的なマルチスケールモデリングに近づけると考えられる....
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Published in | 高分子論文集 Vol. 67; no. 3; pp. 164 - 178 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 高分子学会
2010
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0386-2186 1881-5685 |
DOI | 10.1295/koron.67.164 |
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Summary: | 高分子シミュレーションにおけるマルチスケールモデリングと粗視化の方法について,特に散逸粒子動力学法などの粗視化粒子の運動方程式を解く方法と動的密度汎関数法などの密度分布関数の時間発展を解く方法の比較,検討を行い,主にこれまで筆者らが報告してきた結果を基にこれらの原理的な差異について議論した.微視的な背景を有する粗視化粒子の方法と巨視的な基礎方程式に基づく密度分布の方法とは互いに情報変換できる可能性があるが,依然として大きなギャップが存在していることが結論された.的確な比較検討を積み重ねることで,より定量的なマルチスケールモデリングに近づけると考えられる. |
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ISSN: | 0386-2186 1881-5685 |
DOI: | 10.1295/koron.67.164 |