CW Plateを用いた鎖骨遠位端骨折の治療成績 斜め掛けワイヤリング法の有用性

【はじめに】鎖骨遠位端骨折に対して,ワイヤーを併用できるclavicle wiring plate(CWP)による治療成績を報告する.【対象・方法】2011年以降,当院にて鎖骨遠位端骨折に対してCWPにて治療を行った14例を対象とした.骨癒合の有無,臨床評価,合併症について調査した.臨床成績は最終診察時の日整会肩関節評価基準(JOA score)で評価した.【結果】全例に骨癒合を認めたが,術後一週間で転位の増強を来した1例を認めた.偽関節は認められず,JOA scoreは平均96点であった.【考察】CWPを使用することで,不安定型鎖骨遠位端骨折に対し良好な成績を得られたが,1例に術後早期の転位...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 64; no. 3; pp. 485 - 488
Main Authors 石井, 英樹, 田中, 博史, 重松, 正森, 角田, 憲治, 浅見, 昭彦, 水田, 和孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2015
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.64.485

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Summary:【はじめに】鎖骨遠位端骨折に対して,ワイヤーを併用できるclavicle wiring plate(CWP)による治療成績を報告する.【対象・方法】2011年以降,当院にて鎖骨遠位端骨折に対してCWPにて治療を行った14例を対象とした.骨癒合の有無,臨床評価,合併症について調査した.臨床成績は最終診察時の日整会肩関節評価基準(JOA score)で評価した.【結果】全例に骨癒合を認めたが,術後一週間で転位の増強を来した1例を認めた.偽関節は認められず,JOA scoreは平均96点であった.【考察】CWPを使用することで,不安定型鎖骨遠位端骨折に対し良好な成績を得られたが,1例に術後早期の転位を認めた.それ以降遠位骨片が小さい症例や粉砕が強い症例には,遠位ロッキングスクリューの先端にワイヤーを斜めに掛けて固定している.それ以降,粉砕の強い症例にも転位の増強を認めることはなく,良好な骨癒合を獲得している.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.64.485