乳癌センチネルリンパ節生検に対する3D-CTリンパグラフィの有効性の検討

目的 : 3D-CTリンパグラフィ (3D-CTLG) の乳癌センチネルリンパ節生検 (SLNB) への有効性を検討した. 対象と方法 : 手術可能な乳癌患者51例において, 水溶性造影剤1~2.5mlを乳輪下および腫瘍周囲に注入, 15~30秒間乳房マッサージ後, 2分以内に数回1.25mm厚の横断面画像で乳房と腋窩を撮影する. それらの画像から3D画像を作成し, センチネルリンパ節 (SLN) の位置, サイズ, 数を同定する. 色素法でback up郭清を伴うSLNBを施行し, 精度は病理学的に評価した. 結果 : 10症例までは結果が安定しなかったが, 次の21症例では検査法の安定性が...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 68; no. 11; pp. 2691 - 2696
Main Authors 武田, 聡司, 米澤, 一也, 小室, 一輝, 岩代, 望, 大原, 正範, 橋田, 秀明, 石坂, 昌則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2007
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.68.2691

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Summary:目的 : 3D-CTリンパグラフィ (3D-CTLG) の乳癌センチネルリンパ節生検 (SLNB) への有効性を検討した. 対象と方法 : 手術可能な乳癌患者51例において, 水溶性造影剤1~2.5mlを乳輪下および腫瘍周囲に注入, 15~30秒間乳房マッサージ後, 2分以内に数回1.25mm厚の横断面画像で乳房と腋窩を撮影する. それらの画像から3D画像を作成し, センチネルリンパ節 (SLN) の位置, サイズ, 数を同定する. 色素法でback up郭清を伴うSLNBを施行し, 精度は病理学的に評価した. 結果 : 10症例までは結果が安定しなかったが, 次の21症例では検査法の安定性が増し同定率100%で偽陰性率0%となった. 考察 : 3D-CTLGはSLNの同定を簡便に正確に出来, SLNとリンパ路を抽出するのに妥当である. 色素法との併用によりSLNBに有用であった.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.68.2691