マス生食によると思われた日本海裂頭条虫症の1例

日本海裂頭条虫は成虫となるとヒトの消化管内で数mにも及ぶが,排便時等の虫体排泄以外に自覚症状のない例も多い.本例は虫体排泄を主訴に受診され,ガストログラフィンおよびプラジカンテルを用いて駆虫を行った.cox1遺伝子解析より日本海裂頭条虫と虫種同定された.近年,輸送機関の発達により鮮魚類の生食機会が増加してきており,本疾患をはじめとした寄生虫感染は過去のものではないと再認識する必要性が考えられた....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 100; no. 11; pp. 3336 - 3338
Main Authors 吉井, 重人, 山崎, 浩, 本城, 裕美子, 影山, 富士人, 山田, 正美, 武藤, 麻紀, 高井, 哲成, 記野, 秀人, 太田, 和義, 山崎, 哲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2011
Subjects
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.100.3336

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Summary:日本海裂頭条虫は成虫となるとヒトの消化管内で数mにも及ぶが,排便時等の虫体排泄以外に自覚症状のない例も多い.本例は虫体排泄を主訴に受診され,ガストログラフィンおよびプラジカンテルを用いて駆虫を行った.cox1遺伝子解析より日本海裂頭条虫と虫種同定された.近年,輸送機関の発達により鮮魚類の生食機会が増加してきており,本疾患をはじめとした寄生虫感染は過去のものではないと再認識する必要性が考えられた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.100.3336