経皮的エコー下肝生検後に肺塞栓症および深部静脈血栓症を来たした非アルコール性脂肪性肝炎の1例

症例は41歳女性.BMI 36.2 kg/m2の肥満,高血圧,糖尿病,高脂血症があり,画像上脂肪肝を認めたため,経皮的エコー下肝生検を施行したところ,肥満,糖尿病,高脂血症などの危険因子下での安静臥床や止血剤の投与が誘発したと推測された深部静脈血栓症と肺塞栓を発症した.非アルコール性脂肪性肝炎の診断には現在組織検査が必要であるが,当疾患は深部静脈血栓症の危険因子を併存していることが多いため処置について留意する必要があると考えられた....

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Published in肝臓 Vol. 50; no. 12; pp. 725 - 730
Main Authors 川上, 万里, 梅川, 康弘, 柴田, 憲邦, 久保木, 真
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 2009
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ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.50.725

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Summary:症例は41歳女性.BMI 36.2 kg/m2の肥満,高血圧,糖尿病,高脂血症があり,画像上脂肪肝を認めたため,経皮的エコー下肝生検を施行したところ,肥満,糖尿病,高脂血症などの危険因子下での安静臥床や止血剤の投与が誘発したと推測された深部静脈血栓症と肺塞栓を発症した.非アルコール性脂肪性肝炎の診断には現在組織検査が必要であるが,当疾患は深部静脈血栓症の危険因子を併存していることが多いため処置について留意する必要があると考えられた.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.50.725