心窩部痛を契機に発見された大網原発Castleman病の1例

29歳,男性.心窩部痛を主訴に当院を受診した.画像検査では,腹腔内に径2.8 cm程の境界明瞭な腫瘤を認めた.全身状態やその他各種検査所見からは悪性所見に乏しく,第一に限局型Castleman病(unicentric Castleman's disease:UCD)を疑った.腹腔鏡下で腫瘤切除を行い,病理学的にhyaline vascular typeのUCDと診断された.大網原発のCastleman病は極めて稀ではあるが,腹腔内腫瘤の鑑別疾患として念頭に置く必要がある....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 108; no. 12; pp. 2531 - 2538
Main Authors 武部, 友寛, 松浦, 友春, 高野, 亮佑, 鏡, 卓馬, 山出, 美穂子, 濱屋, 寧, 谷, 伸也, 大澤, 恵, 杉本, 健, 宮嶋, 裕明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.12.2019
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Summary:29歳,男性.心窩部痛を主訴に当院を受診した.画像検査では,腹腔内に径2.8 cm程の境界明瞭な腫瘤を認めた.全身状態やその他各種検査所見からは悪性所見に乏しく,第一に限局型Castleman病(unicentric Castleman's disease:UCD)を疑った.腹腔鏡下で腫瘤切除を行い,病理学的にhyaline vascular typeのUCDと診断された.大網原発のCastleman病は極めて稀ではあるが,腹腔内腫瘤の鑑別疾患として念頭に置く必要がある.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.108.2531