回復期リハビリテーションを行った高齢骨折患者のADL変化 受傷前に比較し,退院時ADL改善例の検討

当院で回復期リハビリテーションを行った高齢骨折患者683名のADL変化,受傷前に比較し退院時ADLが改善した患者の割合,退院時ADL改善と運動器疾患合併症の関係について検討した.退院時に受傷前ADLを維持改善した患者の割合は76.8%であった.受傷前ADL軽介助群から重介助群の134名のうち,変形性膝関節症等の膝関節疾患,大腿骨近位部骨折,脊椎圧迫骨折などの患者のADLに影響を及ぼす可能性のある運動器疾患合併症を伴う患者(87名)の退院時ADL改善は50.6%であった.一方,このような運動器疾患合併症のない患者(47名)の改善は23.4%であった.運動器疾患合併症として,膝関節疾患,大腿骨近位...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in整形外科と災害外科 Vol. 68; no. 2; pp. 298 - 300
Main Authors 西村, 博行, 浦上, 泰成
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2019
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.68.298

Cover

More Information
Summary:当院で回復期リハビリテーションを行った高齢骨折患者683名のADL変化,受傷前に比較し退院時ADLが改善した患者の割合,退院時ADL改善と運動器疾患合併症の関係について検討した.退院時に受傷前ADLを維持改善した患者の割合は76.8%であった.受傷前ADL軽介助群から重介助群の134名のうち,変形性膝関節症等の膝関節疾患,大腿骨近位部骨折,脊椎圧迫骨折などの患者のADLに影響を及ぼす可能性のある運動器疾患合併症を伴う患者(87名)の退院時ADL改善は50.6%であった.一方,このような運動器疾患合併症のない患者(47名)の改善は23.4%であった.運動器疾患合併症として,膝関節疾患,大腿骨近位部骨折および脊椎圧迫骨折を比較すると,退院時ADL改善は,膝関節疾患に多く,脊椎圧迫骨折に少なく,大腿骨近位部骨折は中間であった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.68.298