周期的な右季肋部痛を呈した肝子宮内膜症の1例

症例は44歳,女性.主訴は周期的な右季肋部痛.腹部MRIで肝周囲に多発性の嚢胞性病変を認め,子宮内膜症に特徴的なshadingの所見(T1強調像で高信号,T2強調像で高信号から低信号が混在)より肝子宮内膜症と診断した.GnRHアナログによるホルモン療法を施行し右季肋部痛は消失,病変の縮小も得られた.肝子宮内膜症は稀な疾患であるが,その診断には痛みと月経周期との関連を聴取すること,およびMRIによる画像診断が有用である....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 101; no. 11; pp. 3233 - 3235
Main Authors 引網, 宏彰, 柴原, 直利, 海老澤, 茂, 嶋田, 豊, 野上, 達也, 藤本, 誠, 渡り, 英俊
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2012
Subjects
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.101.3233

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Summary:症例は44歳,女性.主訴は周期的な右季肋部痛.腹部MRIで肝周囲に多発性の嚢胞性病変を認め,子宮内膜症に特徴的なshadingの所見(T1強調像で高信号,T2強調像で高信号から低信号が混在)より肝子宮内膜症と診断した.GnRHアナログによるホルモン療法を施行し右季肋部痛は消失,病変の縮小も得られた.肝子宮内膜症は稀な疾患であるが,その診断には痛みと月経周期との関連を聴取すること,およびMRIによる画像診断が有用である.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.101.3233