膜性腎症の治療中に発症した肺ノカルジア症の1手術例

65歳, 男性. 主訴は喀痰増加および胸痛. 既往歴として3ヵ月前に膜性腎症と診断されステロイド内服開始. 胸部X線では左中肺野浸潤影あり. 胸部CT上左S6に径2cmの内部に空洞を伴った結節影あり. 1ヵ月後の胸部CTでは径4.2cmに増大していた. 喀痰検査, 気管支鏡下検査では確定診断は得られず開胸肺生検を施行. 術中病理診断で悪性疾患を否定できず, 左下葉切除を施行した. 手術標本の病理検査では炎症所見のみで, 悪性細胞は認められなかった. 肺組織培養の結果ノカルジアが検出された....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 19; no. 7; pp. 885 - 888
Main Authors 森川, 洋匡, 長谷川, 誠紀, 和田, 洋巳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 2005
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.19.885

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Summary:65歳, 男性. 主訴は喀痰増加および胸痛. 既往歴として3ヵ月前に膜性腎症と診断されステロイド内服開始. 胸部X線では左中肺野浸潤影あり. 胸部CT上左S6に径2cmの内部に空洞を伴った結節影あり. 1ヵ月後の胸部CTでは径4.2cmに増大していた. 喀痰検査, 気管支鏡下検査では確定診断は得られず開胸肺生検を施行. 術中病理診断で悪性疾患を否定できず, 左下葉切除を施行した. 手術標本の病理検査では炎症所見のみで, 悪性細胞は認められなかった. 肺組織培養の結果ノカルジアが検出された.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.19.885