短時間の持続気道陽圧療法が奏功した陰圧性肺水腫の1例

陰圧性肺水腫(negative pressure pulmonary edema:NPPE)は,上気道閉塞に伴う胸腔内圧の急激な低下により発症する非心原性肺水腫である.診断や治療の遅れは致命的になる可能性があるが,速やかな診断と治療を行えば,短時間で大きな合併症もなく回復することができる.日常診療において内科医が本疾患に遭遇する機会はあり,忘れてはならない疾患の1つである.痙攣発作後に持続する低酸素血症の際には,NPPEを鑑別の1つとして挙げるべきである....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 104; no. 10; pp. 2206 - 2211
Main Authors 中田, 貴大, 牧野, 英記, 加藤, 高英, 仙波, 真由子, 河野, 幹寛, 梶原, 浩太郎, 伊藤, 謙作, 濱口, 直彦, 兼松, 貴則, 横山, 秀樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2015
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Summary:陰圧性肺水腫(negative pressure pulmonary edema:NPPE)は,上気道閉塞に伴う胸腔内圧の急激な低下により発症する非心原性肺水腫である.診断や治療の遅れは致命的になる可能性があるが,速やかな診断と治療を行えば,短時間で大きな合併症もなく回復することができる.日常診療において内科医が本疾患に遭遇する機会はあり,忘れてはならない疾患の1つである.痙攣発作後に持続する低酸素血症の際には,NPPEを鑑別の1つとして挙げるべきである.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.104.2206