腹腔鏡下虫垂切除術を施行した虫垂憩室炎の6例

虫垂憩室炎は比較的まれな疾患であり腹腔鏡下手術の報告は少ない.今回われわれは腹腔鏡下虫垂切除術を施行した虫垂憩室炎6例を経験した.平均年齢は48.8歳,男女比は2:1.術前に虫垂憩室炎と確定診断できたのは1例(17%)で他は急性虫垂炎と診断し,手術を施行した.手術は腹腔鏡下虫垂切除術を施行し,開腹移行例は無かった.手術時に穿孔を3例(50%)に認めた.術後経過は順調で全例創感染などの合併は認めず,軽快退院した.虫垂憩室炎症例は膿瘍形成や穿孔例が多い.今回経験した虫垂憩室炎6症例に対し腹腔鏡下虫垂切除術を施行し,全例合併症なく退院できた.腹腔鏡下虫垂切除術は虫垂憩室炎に対して有効な術式であると考...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 71; no. 10; pp. 2639 - 2643
Main Authors 後藤, 順一, 棟方, 隆, 小沼, 由治, 有山, 悌三, 水上, 周二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2010
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.71.2639

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Summary:虫垂憩室炎は比較的まれな疾患であり腹腔鏡下手術の報告は少ない.今回われわれは腹腔鏡下虫垂切除術を施行した虫垂憩室炎6例を経験した.平均年齢は48.8歳,男女比は2:1.術前に虫垂憩室炎と確定診断できたのは1例(17%)で他は急性虫垂炎と診断し,手術を施行した.手術は腹腔鏡下虫垂切除術を施行し,開腹移行例は無かった.手術時に穿孔を3例(50%)に認めた.術後経過は順調で全例創感染などの合併は認めず,軽快退院した.虫垂憩室炎症例は膿瘍形成や穿孔例が多い.今回経験した虫垂憩室炎6症例に対し腹腔鏡下虫垂切除術を施行し,全例合併症なく退院できた.腹腔鏡下虫垂切除術は虫垂憩室炎に対して有効な術式であると考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.71.2639