日本版敗血症診療ガイドライン2016の使用に関する実態調査報告

日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG)2016作成特別委員会は,J-SSCG2016の普及状況をモニタリングすることと,今後のガイドライン改訂における改善点を明らかにすることを目的に,日本集中治療医学会,日本救急医学会の両学会員を対象とし,J-SSCG2016の使用に関する実態調査を実施した。610名から回答を得た。回答者の86%でJ-SSCG2016が活用されており,50~75%程度の敗血症患者でガイドラインに準じた治療が行われていた。また,回答者の83%が診療の標準化,51%が教育の向上にJ-SSCG2016が役立つと評価した。一方,ガイドラインの存在意義,作成工程や発行・公開方法,...

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Published in日本集中治療医学会雑誌 Vol. 25; no. 4; pp. 271 - 277
Main Author 日本版敗血症診療ガイドライン2016作成特別委員会
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本集中治療医学会 01.07.2018
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ISSN1340-7988
1882-966X
DOI10.3918/jsicm.25_271

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Summary:日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG)2016作成特別委員会は,J-SSCG2016の普及状況をモニタリングすることと,今後のガイドライン改訂における改善点を明らかにすることを目的に,日本集中治療医学会,日本救急医学会の両学会員を対象とし,J-SSCG2016の使用に関する実態調査を実施した。610名から回答を得た。回答者の86%でJ-SSCG2016が活用されており,50~75%程度の敗血症患者でガイドラインに準じた治療が行われていた。また,回答者の83%が診療の標準化,51%が教育の向上にJ-SSCG2016が役立つと評価した。一方,ガイドラインの存在意義,作成工程や発行・公開方法,両学会員以外の一般医療従事者における普及に関する問題を指摘する意見もあった。本調査結果を今後のJ-SSCG改訂に活かし,より実用的なガイドラインとして発展させていくことが重要と考えられる。
ISSN:1340-7988
1882-966X
DOI:10.3918/jsicm.25_271