好酸球性肺炎の像を呈した肺接合菌症の1例

症例は74歳,男性.腹部大動脈破裂術後より発熱・呼吸苦が出現,院内肺炎を疑い,加療を行ったが改善を認めず,抗菌薬不応の肺炎の精査目的に気管支鏡検査を施行した.肺胞洗浄液中,好酸球の増加と糸状菌を認め,好酸球性肺炎と診断.しかし,さらなる加療に反応せず,第39病日に死亡.病理解剖にて侵襲性肺接合菌症の診断が確定した.稀ではあるが,侵襲性肺真菌症と真菌による肺アレルギー性疾患を同時発症することに留意する必要がある....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本内科学会雑誌 Vol. 106; no. 5; pp. 1006 - 1011
Main Authors 山田, 充啓, 玉田, 勉, 岡崎, 達馬, 杉浦, 久敏, 佐藤, 慶, 高橋, 秀徳, 玉井, ときわ, 一ノ瀬, 正和, 村上, 康司, 平野, 泰三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.05.2017
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.106.1006

Cover

More Information
Summary:症例は74歳,男性.腹部大動脈破裂術後より発熱・呼吸苦が出現,院内肺炎を疑い,加療を行ったが改善を認めず,抗菌薬不応の肺炎の精査目的に気管支鏡検査を施行した.肺胞洗浄液中,好酸球の増加と糸状菌を認め,好酸球性肺炎と診断.しかし,さらなる加療に反応せず,第39病日に死亡.病理解剖にて侵襲性肺接合菌症の診断が確定した.稀ではあるが,侵襲性肺真菌症と真菌による肺アレルギー性疾患を同時発症することに留意する必要がある.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.106.1006