一卵性双生児に発症した腸管Behçet病の兄弟例
症例は19歳,一卵性双生児の兄弟.兄弟ともに幼少期より繰り返す口内炎を認めていた.弟に腹痛症状が出現し,下部消化管内視鏡検査にて回盲部に巨大な打ち抜き潰瘍を認めた.また,HLA-B51が陽性であり,腸管Behçet病と診断した.兄は口内炎以外に症状は認めなかったが,内視鏡検査にて回盲部病変を認めた.Behçet病の発症には遺伝的素因の関与も考えられ,一卵性双生児の症例では他方に症状が乏しい場合でもBehçet病の検索を行うことが重要である....
Saved in:
Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 103; no. 7; pp. 1702 - 1705 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
2014
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-5384 1883-2083 |
DOI | 10.2169/naika.103.1702 |
Cover
Summary: | 症例は19歳,一卵性双生児の兄弟.兄弟ともに幼少期より繰り返す口内炎を認めていた.弟に腹痛症状が出現し,下部消化管内視鏡検査にて回盲部に巨大な打ち抜き潰瘍を認めた.また,HLA-B51が陽性であり,腸管Behçet病と診断した.兄は口内炎以外に症状は認めなかったが,内視鏡検査にて回盲部病変を認めた.Behçet病の発症には遺伝的素因の関与も考えられ,一卵性双生児の症例では他方に症状が乏しい場合でもBehçet病の検索を行うことが重要である. |
---|---|
ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.103.1702 |