小学校体育授業における協同学習モデルの適用過程 情意・社会的能力の向上を意図した高学年表現運動の実践を対象として

「I 緒言」急速に発展し複雑化する現代社会の中で豊かに生きる資質・能力として, 情意・社会的能力が着目されている. 例えば, OECD (2005) によって示されたキー・コンピテンシーの主要なカテゴリーである「異質な集団で交流を図ること」や「自律的に活動すること」の中にも情意・社会的能力に関連する記述が多くみられる. 我が国においても, 情意・社会的能力の育成を求める動きは隆盛である. 2017年度に改訂された学習指導要領においては, 生きる力を育むために育成を目指される3つの資質・能力のうちの1つである「学びに向かう力, 人間性等の涵養」にその多くが引き取られている. この中には, 例えば...

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Published in体育学研究 Vol. 68; pp. 577 - 596
Main Authors 栗田, 昇平, 大西, 祐司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会 2023
日本体育・スポーツ・健康学会
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.23013

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Summary:「I 緒言」急速に発展し複雑化する現代社会の中で豊かに生きる資質・能力として, 情意・社会的能力が着目されている. 例えば, OECD (2005) によって示されたキー・コンピテンシーの主要なカテゴリーである「異質な集団で交流を図ること」や「自律的に活動すること」の中にも情意・社会的能力に関連する記述が多くみられる. 我が国においても, 情意・社会的能力の育成を求める動きは隆盛である. 2017年度に改訂された学習指導要領においては, 生きる力を育むために育成を目指される3つの資質・能力のうちの1つである「学びに向かう力, 人間性等の涵養」にその多くが引き取られている. この中には, 例えば, 「人間関係を自主的に形成する態度」や「互いのよさを生かして協働する力」, 「多様性を尊重する態度」といったものが含まれている (文部科学省, 2018a) .
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.23013